【5月31日】第2部 ご報告

🌸 第1回セミナー 第2部 グループワークのご報告

2025年5月31日に開催された「外国ルーツの子どもたちを支える教育セミナー」第1回では、講師・竹内 愛先生のご講演後、会場参加者限定で第2部のグループワークを行いました。

 

こちらはオンラインでご参加いただいた皆さまにはご覧いただけなかった内容となるため、概要を下記の通りご報告いたします。

 

 

 

🕛 第2部 グループワークの進行

第2部では、会場内で小グループに分かれ、参加者同士の自由な意見交換・情報共有の場を設けました。

参加者の方は教育関係者を中心に、支援員、地域活動者、研究者、学生など多様な背景の方々で構成されており、非常に活発なやり取りが行われました。

グループごとに「生活言語と学習言語」を軸に、事前アンケートで寄せられた関心事項や日頃の課題意識をもとに話し合いが進められました。

 

 

💬 主な議論のテーマと内容

 

① 学習言語の壁とその支援の工夫

  • 日常会話は問題なくできても、教科書の文章や学習用語の理解に苦労している子どもが多い。

  • 日本語支援のための補助教材や教員間の工夫事例が共有された。

  • 学習言語の習得が思うように進まない背景に「ダブルリミテッド」の問題があることへの認識が広がった。

 

 

② 学校と家庭の連携

  • 保護者が日本語を理解できない場合、連携の難しさを感じている学校が多い。

  • 通訳ボランティアや地域の支援機関との協力事例が出された。

  • 「学校がすべてを抱え込まない」姿勢の重要性が確認された。

 

 

③ アイデンティティとことばの支援

  • 母語保持の重要性と学習言語習得とのバランスについて議論が活発に行われた。

  • 言語支援がアイデンティティ形成に大きな影響を与えることが共有され、慎重な関わり方の必要性が再確認された。

 

 

④ 文化的ギャップと学校生活

  • 行動様式や価値観の違いによる誤解やトラブルの事例が共有された。

  • 「日本の当たり前」を伝える際の配慮の工夫について意見交換が行われた。

  • 教員側の文化的理解の向上が求められていることが再認識された。

 

 

⑤ 支援者間の連携と情報共有

  • 教職員間、地域支援者間での連携がまだ不足しているという声が多かった。

  • 成功事例の共有やネットワーク形成の場を今後増やしていくべき、という意見が出された。

 

✨ まとめと今後に向けて

第2部では、参加者の皆さまの現場の声や工夫、悩みが率直に共有され、実践につながる学びと交流の場となりました。

「一人で抱え込まない」「地域や他の専門家とのつながりを意識する」といった共通の姿勢が確認されたことも大きな成果です。

今後の第2回・第3回でも引き続き、現場で役立つ知見と交流の機会を重ねてまいります

今回オンライン参加のみだった皆さまも、次回ぜひ会場でのご参加もご検討ください!

 

 

 

ご不明点やお問い合わせは info@tomokura.jp までお気軽にお寄せください。

今後ともともくらの活動へのご関心・ご参加を心よりお待ちしております。

 

 

 

 

📝 次回予定

  • 第2回セミナー:2025年8月2日(土)「文化的背景と社会ルール」※6月15日申し込み開始

  • 第3回セミナー:2025年10月18日(土)「異文化適応力の向上」※9月1日申し込み開始

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